【薬局経営指南】 第2回 調剤薬局の薬剤師に必要な接客とは?

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調剤薬局の薬剤師に必要な要素ってどんなもの?

最近では、東京オリンピック招致を決める国際舞台で、滝川クリステル氏が『お・も・て・な・し』という言葉が世界にインパクトを残したのは記憶に新しいと思います。

日本には『おもてなし文化』つまり『ホスピタリティマインド』を構築するために、サービス業などの接客がメインの企業以外にも、多くの企業で新入社員研修や管理者研修の中にホスピタリティ研修と銘打った教育プログラムが導入されていると思います。

『おもてなし』をわかりやすくいうと、『お客さま(患者さま)に対して癒しを感じさせるような高レベルの接客サービスを提供する』と言えるでしょう。

日本で言うと、リッツカールトンホテルの従業員もしくは東京ディズニーランドのキャストをイメージされる方が多いのではないでしょうか。上記を利用されたことがある方々は、肌で感じていると思います。非常に気持ちの良いサービスをしてくれるので、高い費用を払ったとしてもまた来たいと思えますよね。

tensyoku-image1昨今、医療機関の診療、看護にまでそのコンセプトを活用する必要性が大事であるという認識が広まりつつあります。では、同じ医療サービスを提供する調剤薬局にも、このホスピタリティマインドは必要でしょうか?

分業が始まった頃の調剤薬局に期待することは、『薬をもらう』 ことであり、『接客サービス』を期待して来局している方々はごく一部分の方だけではなかったかと思います。

しかし、最近の調剤薬局は、待合室設計のこだわり若しくは薬剤師の接遇教育について、『患者さま』から『お客さま』志向へのシフトしているような思えるほど、顧客本位の作り方をしていると感じます。

現在も存在している昔から経営されている調剤薬局に入ると、

①処方箋と保険証を受付ボックスに入れ

②取りあえず、空いている椅子に腰をかけ

③名前が呼ばれるのをひたすら待つ

④ようやく名前が呼ばれ、カウンターまでいく

⑤薬の飲み方の説明と、棒読みの薬効の説明があり

⑥会計をして

⑦ようやく、一連の調剤説明が終わる。

では、調剤薬局でホスピタリティサービスを与えられるタイミングはあるのでしょうか?

あるならば、いつでどうやって提供すれば良いのでしょう?答えは簡単です!

① ~ ⑦ までの全部だと思います。

なぜ、処方箋や診察券を『両手』で受けとらないのか?

なぜ、座りにくい椅子に座らせるのか?

なぜ、待っている間にお茶やお水を飲むことができるサーバー設置をしないのか?

なぜ、ハイカウンターまでわざわざ来てもらうのか?

なぜ、通り一辺倒の投薬内容になってしまうのか?

企業研修などでよく言われる『なぜ、なぜ思考』を用いれば、現状のサービスで満足せずにどうすればお客さまが満足できるかと、一生懸命考え抜くことに『答え』が隠されていると思います。

患者さまの中には慢性疾患で通院歴が長く、薬の内容も十分に理解していらっしゃる方もいらっしゃいます。処方してもらう薬に不安をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

患者さまは十人十色なので投薬内容は通り一辺倒ではいけないです。

常に、お客様(患者さま)にベストな選択を考え抜いて接することが一番大事です!

病気やけがでいらっしゃる患者さまに少しでも元気になっていただけるように、『ホスピタリティマインド』 を持ち接することが、薬剤師にも求められていると考えております。専門的な 『薬』 に関するサービスとおもてなしする 『接遇』が融合することで、調剤薬局で勤務する薬剤師の職能をアップできる近道だと思います。

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