【薬局経営指南】 第17回 応需処方せん枚数を増やすにはどうすれば?

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処方せん枚数を増やすポイントは?

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薬局経営が飛躍的に良くする方法は、応需処方せん枚数を増やすことです。そのための戦略は、薬局活動薬局活動に分けて考えると分かりやすいと思います。前者は、地域医療機関への働きかけなど、後者は全国どこの処方せんでも応需できる表示をすることなどがあげられます。

 

 

保険調剤をメインとした薬局経営については、処方せん調剤が営業収支への影響が大きいため、薬局内外での営業活動は重要な業務といえます。処方せんは、通常、医療機関の近くにある薬局、患者の自宅近くのかかりつけ薬局、患者の利便性を考慮した調剤併設ドラッグストアなどで応需されます。しかし、薬局が患者さまを待っているだけの受け身の状態である以上、応需枚数の増加は見込めないです。門前クリニックが爆発的に繁盛しない限りは、一定の利益しか確保することはできないです。処方せん応需を増やすには、薬局内外の活動であらゆる角度からの地道な努力が必要となります。

この地道な努力は、調剤チェーンでは中々出来ないものです!なぜならば、調剤チェーンの営業部隊の多くは、愛社精神はあるものの、地域の住民のために調剤サービスを提供しようする意識が低く、並外れた情熱をもって、患者さまからの信頼を得ようとする努力が不足しているように思います。

コレが、オーナー薬剤師であれば全く違った薬局経営戦略を練ることができ、抜群の効果を発揮することは明白です!なぜならば、オーナー自らが汗水垂らさないと、明日のご飯が食べれなくなるので、利益をあげる意気込みが全く違ってきます! 

具体的な活動内容は?

  1.  薬局外活動
  • 地域医療機関への働きかけ(顔合せ)

新しく薬局を開設するということは、その地域の医療チームの一員に加わるという事です。休日・夜間の対応や災害時の救急医療などにも関わり、患者の医療・福祉・介護に貢献するなかで、その業務のひとつとして処方箋の応需・調剤を行います。そのため薬局開設に当たっては、周辺の医療機関への挨拶と案内が必須です。

コレは、勤務薬剤師の頃は感じることができなかったであろう、勤務薬剤師⇒オーナー薬剤師になった証となる、最初にぶち当たる壁だと思います。勤務薬剤師時代は、上司が見えないところで、お中元やお歳暮、その他一般的な人付き合いをされていた結果、利益が上がる薬局経営ができていたと感じる瞬間だと思います。

これは下世話な話ですが、例えば、挨拶などに伺う時に持参する御土産が、1個3000円だとすると、挨拶に伺ったクリニックからの処方せんを2枚応需出来れば、十分にペイできる金額です!この考え方ができれば、挨拶に伺うことは決してマイナスではなく、後々のプラスを購入したと考えれば非常に安い買い物です!現在、勤務されている薬局の近隣クリニックに挨拶してみてください!貰った側も嫌な気持ちにはならないと思います。処方せん枚数の増加に時間はかかるかもしれませんが、コツコツと地道にやった結果は決してウソは付かないので、今日から実践してみてください。

  •  商店会への働きかけ(顔合せ)

地元の商店会に加入し、行事などに参加することにより、各店の店主やその家族、従業員らに薬局の存在を広く知ってもらいます。地域住民との心の繋がりを形成し、地域の良き健康アドバイザーとしてアピールできれば処方箋増加につながります。

コチラは、効果が出る地区と出ない地区が明確に分かれる地域特性が起因するので、私個人の見解では、都内では積極的な営業活動はあまりしなくても良いと思いますが、田舎で開業した場合には、ご近所付き合いが非常に重要になるので、積極的に商店会には顔を出した方が薬局経営は上手くいきますね!

  •  知人などへの紹介

薬局スタッフの家族、親戚、知人などに薬局を紹介し、処方箋応需の増加をはかります。自分が薬局経営していることを発信するのが一番大事ですね!今は、SNSなど無料で自己表現できる機会があるので、紹介するのはありですね。

2.薬局内活動 

  • 処方箋応需の表示

どの医療機関で発行された処方せんも薬局で受け付けてもらえることは患者さまにも広く知られてきていますが、さらに周知するため、店頭に『どの医療機関の処方せんも受け付けます』などと掲示します。しかし、薬局がただ処方せんを受け付けるだけにとどまり、他に何の魅力もなければ患者が遠ざかることもあり得ます。プラスアルファの魅力をもつ薬局作りがカギになります。

また、老人ホームへの入居者、自宅療養中で安静が必要な患者さまにも配達しますなどのアピールをすると、更なる処方せん枚数を獲得することができます!

  • 患者へのアピール

高齢患者の場合、複数の医療機関を受診しているケースや患者家族が医療機関を受診しているケースがよくあります。常連の患者に対し、スタッフ全員でさりげなくアピールすることにより、応需枚数の増加を目指します。

例えば、脳外科を受診した患者に『風邪をひかれた時も、こちらでお薬をお出しできます』と伝えたり、「よろしければ、ご家族の処方せんもお持ちください」などと一言添えるように徹底します。

  • 信頼と満足を高める患者対応

患者サービスの良し悪しが応需処方せん枚数に大きく影響することは明らかです。大病院の門前でいつも混み合っている薬局で、薬を受け取るまでに30分以上待たなくてはいけない場合と、自宅そばのかかりつけ薬局で5分と待たずに薬を受け取れる場合では、他のサービスなどに差がなければ後者が選ばれるでしょう。

重要なのは、処方箋をもっていけば親切・丁寧に対応してもらえるということを地元の住民に認識されるような活動を日頃から行うことです。すなわち、患者に選ばれるためのサービスの実践がポイントとなります!

患者のリピート率を良くするには?

薬局内外の活動が奏功して処方せんをもつ来局者が増加しても、リピート率が悪いことがあります。もちろん接客対応のマズさが一番の理由であることが多いのですが、人間も動物ですから、匂いや色、音などによって好き嫌いを判断してしまいます。つまり、外部との室温の変化なども影響するのです。人は嫌なことの積み重ねで去り、好きなことの積み重ねで再来局します。

五感は慣れる本質をもっていますので、常に同じ店舗内にいるスタッフは、その環境に何の抵抗も感じなくなっています。しかし、来局者にとっては嫌な感じは数倍になり感じられるものです。

リピート客がどれだけ多いかが経営力の本質です。1人くらいの客はどうでもよいと思うとしたら、その薬局は崩壊がそう遠くありません。匂い、色、音にまで神経を使える人が成功する経営者なのです。当薬局では、10回以上来局の患者さまの事を、ロイヤルカスタマーと呼んでいます。ロイヤルカスタマーが多い薬局というのは、明日途端に医師が病気になった場合でも、十分に耐える地力ができます。

ロイヤルカスタマーを増やすことが出来るのは、本部ではなく現場の薬剤師ですので、勤務薬剤師とオーナー薬剤師であればどちらが多くのロイヤルカスタマーを獲得できるかお分かりですよね。

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