【薬局経営指南】 第15回 薬局経営の基本的な考え方

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薬局の役割を意識した経営を!

保険険調剤薬局の経営では、『薬局の社会的役割とは何か』を常に念頭におき、時代ニーズにマッチしたアイデアを盛り込み、ロイヤルカスタマー(リピート頻度が高い患者さま)の満足度を維持し、地域住民に貢献することが基本的な考えであります。

tensyoku-image3なぜなら、我々のように薬局経営を主事業としている企業は、日本国民より徴収した健康保険料にて活かされています。この基本的な考え方がない薬局は、2年毎の薬価改定および消費税増税により利益圧縮に耐えることができず、M&Aをして企業を身売りし、自身だけが報酬をもらい勝ち逃げする方が多くいます。

自身が手塩にかけて育てた城(薬局)を、なぜ!?簡単に手放すことができるのか私は、甚だ疑問が残ります。そのような考え方の経営者の方々は、地域住民および門前クリニックの医師から『真の意味で信頼』を勝ち取れていなかったと考えます。この基本的な考えを実践するには、薬剤師数の適正化と医薬品を含む資材の効率的・能率的管理・工夫により、経営収支バランスの改善と定期的なチェックが必要であります。

薬局経営を取り巻く環境は毎年厳しさを増しているが、小規模薬局が存在するためには、本当のビジネスマネジメント(企業経営能力)が問われる時代に突入してきました。この厳しい環境下で、安定的な薬局経営を図るには、薬局を取り巻く現況と将来の動向を見据えた経営理念と、それを支える人材育成がキーポイントです。過去の薬局経営理論は全て忘れ、薬価差益ゼロでも抜群の利益を出す方法で薬局経営が必要になっております

経営理念の考え方と具体化

一般的な企業では、朝礼で自社の経営理念をマントラのように唱えて、社員が自社の社会的使命感を心に刻み仕事をしている方々が多いように思います。

薬局経営の多くは、経営スキルを持った方々が起業しているよりも、MRやMSなどの医師とコネクションがあった方々が、隣接した場所に薬局を開業するので、まだまだ他の業界と比較するとビジネスマネジメントは低いです。そのため、自社の経営方針やビジョンを経営理念と掲げていても、末端の薬剤師が勤務先の経営理念の本質を理解している方々は、乱暴な言い方ですが、皆無だと思います。

薬局薬剤師の基本として、

  • 処方箋調剤を通じて医療を担うこと
  • 医薬品の安全使用の管理者であること
  • 国民の健康管理に寄与すること
  • 災害時などの環境衛生に寄与すること
  • 薬学生の実務実習指導者であること
  • 在宅医療・介護に取り組むこと

など数多くの役割があり、社会から期待されています。

薬局経営者は、それらの役割とともに地域性を考慮し中長期的ビジョンをもち、経営理念を作成することができれば、薬局が会社組織のポリシーが定まり、従業員にとって、将来の希望や夢の実現に向けての目標が明確になります。

実際に、経営理念を作成するにあたって、同業他社もしくは他業界会社の経営理念を参考に自分と近しい考えを持っている理念を真似て、自分用にカスタマイズしていくと独自の経営理念ができます。ゼロから作り上げるのは大変なので、様々な会社の経営者様の言葉を参考にしてみてください。見ているだけで、元気が湧いてきますよ。但し、薬局経営の基本原則となる『医療を通じての社会貢献を実施する』という想いからは、脱線してはいけないです。

☆薬局経営の一番のミソ!

薬局経営者は、経営収支に影響を及ぼす損益分岐点を考慮する必要があります。損益分岐点の上昇要因は以下の通りです。

  • 長期投薬の増加もしくは他薬局の進出⇒処方箋枚数減少と調剤技術料低下による収益の減少
  • 薬価差の縮小や在庫医薬品の増加⇒医薬品在庫コストの上昇
  • 薬剤師確保の難しさと人材育成などによる人件費の上昇
  • IT設備費に対する減価償却費の増加

損益分岐点の具体的な改善方法は以下に示す通りで、売上増加およびコスト削減の2つに大きく分けられます。売上増加を図る方法としては、①調剤の売上増加、②新しい院外処方せん発行元の開拓、③調剤以外の売上増加、などがあげられます。

【損益分岐点の改善策】

売上増加

  • 新しい院外処方せん発行元
  • 調剤以外の売上増加
    • OTC・健康食品の売上増加、介護・福祉事業への多角化
  • 調剤の売上増加
    • 処方せん枚数の増加、処方箋単価の増加

コスト削減

  • 固定費の引き下げ
    • 人件費の低減、リースの活用、中古備品の活用
  • 変動費の引き下げ
    • 医薬品購入コストの値引率UP、医薬品在庫コストの削減、消耗品の削減

上記を勘案して、薬局経営をしていただくと、保険調剤薬局はまだまだ利益をガンガン出させる業界という事が分かりますね!独立希望の薬剤師さん、薬局経営に参入したい企業様!調剤薬局業界には、やり方さえ間違えなければ、まだまだ利益を出す宝の山が存在します

ご興味がある方はお気軽にご連絡くださいませ。

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